利用事例

ノーコードで加速!下妻市のDX推進

便利で効率的な業務環境の実現に向けたcsvラポ活用
(自治体 茨城県下妻市 様)

はじめに

茨城県南西部に位置する下妻市は2024年8月時点で人口約4.1万人、職員数343人。全国1741自治体の約7割を占める5万人未満の同規模の自治体の中で約600位に位置しています。 下妻市は、2022年4月よりゼロスタート(予算=0、体制=0)でDXに着手し、わずか2年で目覚ましい成果を上げており、その事例は多くの自治体にとって示唆に富むものといえます。

本事例では、下妻市がどのようにDXを推進し、その中でcsvラポがどのように活用されているのか、具体的にご紹介します。

DX推進の背景と課題

下妻市では、DXに取り組む以前、下記の課題により業務効率が低下し、時代に即した市民サービスの提供が低下するのではないかといった懸念がありました。

アナログ文化に根付いた業務: 多くの業務が紙ベースで行われており、情報共有やデータ管理が非効率であった。

ICTスキルの不足: 職員のICTスキルが不足しており、新しいシステムの導入や活用が難しい状況であった。

システム面の課題: 相談業務やプロセス管理など、Excelでは管理が難しい業務案件が数多くあった。

ノーコードツール「kintone」導入と全庁的なDX推進

Kintoneの取り組み 仕事の進め方や意識の変化を促したいとの思いで「全庁的な業務改善」を目指してノーコードツールの活用を検討していたところ、 サイボウズ社のkintone 1年間無料キャンペーンを導入することとなり、取り組みを加速させました。
ゼロスタートからの限られた予算の中で、DX推進課と各所属課のDX推進リーダーが中心となり、以下の取り組みを実施しました。 DX推進リーダーは、現場での実行性を重視して役職でないメンバーをアサインしたそうです。

独自の職員研修とサポート体制の構築:
- 職員がkintoneを効果的に活用できるよう、独自の実践的な研修を展開しました。
- DX推進課やDX推進リーダーが現場でのサポートを担い、職員の疑問に迅速に対応しました。

職員によるアジャイル開発の推進:
- 職員自らがkintoneアプリを開発し、業務に合わせたカスタマイズによってDXを加速しました。
- 運転日誌、投票速報アプリ、研修会申込など、多岐にわたる業務に対応する200以上のアプリが開発されました。

これらの取り組みの結果、庁内での照会や調査の多くの業務がkintoneにシフトし、大幅に業務改善が進みました。 また、下妻市のDXの取り組みが評価され、第2回日本ノーコード大賞で「優秀賞」を受賞。現在も、他の自治体に知識やノウハウを共有するなど、全国自治体のDX推進に大きく貢献されています。

下妻市様におけるcsvラポ導入事例: より便利で効率的な業務環境の実現へ

導入のきっかけ

2024年3月に開催された「ノーコードシンポジウム2024」の懇親会にて、小林課長にご紹介すると、 簡単な製品説明にも関わらず、小林課長はkintoneプラグインを提供しているcsvラポのポテンシャルにご関心を示してくださいました。 デモ紹介後、3か月間のトライアルを踏まえ、7月に正式導入いただきました。

csvラポ導入の決め手

直感的な操作性と高速なレポート作成: kintoneアプリのレコード一覧から、ボタン一つで瞬時にレポート形式でExcelに出力される手軽さ。
※csvラポは、kintoneプラグインを提供しています(出力形式;Excel/PDF/CSV)

柔軟な運用: kintone以外で出力したCSVファイルもブラウザ版csvラポで即座にレポート化できる。
※この他、Windowsアプリ版もあります

全庁的な利用: ID一つで全職員が利用でき、「全庁的な業務改善」として利用しやすいツールである。

既存の帳票ツールとの比較: 事前のフォーム作成やセルの高さ調整などの手間が不要で、高品質なレポートを作成可能。 特に、アンケート結果の出力などテキストデータが混在している場合などで満足度が高い。

csvラポ導入による効果

会議準備時間の短縮

会議資料作成の効率化

作業者の満足度向上
Kintoneでcsvラポ利用イメージ図

今後の取り組み: DXと働き方改革の両輪で、市民サービスの向上へ

下妻市は、2023年5月に開庁した新庁舎に合わせて、「新たな働き方改革」にも力を入れており、DXと働き方改革の両輪で、市民サービスの向上と職員の働きやすい環境の実現を目指しています。
csvラポの導入は、下妻市が推進するDXにおいて、より便利で効率的な業務環境の実現に貢献し続けることを確信しています。

この事例が、DXの推進や「まほうの帳票csvラポ」の導入を検討されている皆様の一助となれば幸いです。

お客様情報

下妻市は、魅力的な特産品やグローバル企業の誘致など、積極的な取り組みを通じて地域活性化を図っており、注目を集めています。
特産品: ミルキークイーン(お米)、アールスメロンが有名
       ※これらは「ふるさと納税返礼品」として扱っています
産業  :2022年に世界化粧品会社(売上高:世界第2位)のエスティローダ社がアジア初の工場を操業開始

下妻市特産品のお米ミルキークイーン 下妻市特産品の果物アールスメロン

【下妻市 DX推進の取り組み時系列】

2022年4月:DX推進のスタート
 菊池市長の2期目を機に、ゼロスタートでDX推進に着手。
2022年6月:kintoneの導入
 サイボウズ社のkintoneの無料トライアルにより業務のデジタル化を本格的に開始。(翌年、正式導入)
2023年11月:ノーコード宣言シティーに認定
 関東で初めて、ノーコード推進協会が推進する「ノーコード宣言シティー」を宣言し、ノーコード開発の活用を推進。
2024年5月:日本デジタルトランスフォーメーション推進協会に特別会員として加入
 自治体DXラボの活動を通じて、他の自治体に知識・ノウハウの共有を展開中。
2024年6月:日本ノーコード大賞 「優秀賞」受賞
 ノーコードを活用したDX推進の取り組みが評価され、受賞。
2024年7月:csvラポ導入

第2回 日本ノーコード大賞 優秀賞を受賞
第2回日本ノーコード大賞の優秀賞を受賞

もっと詳しく知りたい方へ

kintoneで体験 デモ版 出力見本